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君は「あすの会」を知っているか? -厳罰化の背景に圧力団体-

  • tp278442
  • 1月29日
  • 読了時間: 2分

更新日:9月22日


■刑法の厳罰化を主導した「あすの会」


2024年11月1日、自転車の交通違反に対する罰則が強化された


こうした昨今の厳罰化の背景には、「あすの会」という圧力団体が存在している


元日本弁護士連合会副会長の岡村勲は、仕事で逆恨みされ1997年、夫人を殺害されて犯罪被害者となった


被害者の家族として法廷に立ち合い、犯罪被害者には何一つ権利がないことを痛感したのだという


岡村の提案により、2000年に第一回シンポジウム「犯罪被害者は訴える」が開催された


犯罪被害者自らが権利と被害回復制度の確立を求め、「犯罪被害者の会」(あすの会)を設立し、市民運動が始まった


代表が日弁連幹部だったこともあって

自民党幹部に人脈を作り

法制審議会のメンバーとなり

NHKでも特集番組が組まれた。


宮澤節生執筆の「日本のポピュリズム刑事政策-その特色・現状・展望-」(『犯罪をどう防ぐか』(岩波書店・2017年)収録)では、「あすの会」の影響力拡大を、法務官僚、検察がどのように利用したかについて、精緻な分析がなされている


「あすの会」は法律作成プロセスに必要な審議会に常連として席を占めるようになる


自転車罰則適用を含む刑法厳罰化の背景は、彼らと政官の合作事業として捉えるべきだ




■どのようにして厳罰化に対抗すべきか


「あすの会」の存在をどう捉えるか?


彼らは民間反革命なのか?


私の愛する人が殺された場合、私も犯罪被害者の会的な運動を立ち上げる可能性は十分にある


私は「日本社会には圧力団体が足りなさすぎる」論者なので、彼らの活動を否定しない


ならばどのような理路で「厳罰化反対」を唱えるか?


問題は日本に「犯罪者同盟」が存在しなかった事にある


もしくは「犯罪者予備軍同盟」が


「あすの会」に対抗し、同盟が強固に対抗する活動を働きかけなければならなかった


が、日本において「犯罪者の権利擁護」を担う主体は登場しなかった


この国では「誰も傷つけない」事しか意見表明できないのだ


例えばアメリカでは銃の使用及び所持は、それがどんなに危険であっても擁護する圧力団体が存在する


自由の優先度は日本では低い




 
 
 

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